リリカルなのは&D.C U小説 前編










――AM:10:30、ハラオウン宅玄関

「ぅっ……ドキドキするよ」

休日、ある家の前にて一人立ち尽くす少女、高町なのは。
さかのぼる事一日前……。











『あの、なのは?私』
『フェイトちゃん!?どうしたの?』
『えっと明日暇……?暇だったら、その、旅行行かない?無理ならいいけど……』
『う……うんっ大丈夫だよ、何時集合っ?』
『明日……午前九時に私の家にお願い』
『うんうん、じゃ明日楽しみにするからっ!』











「ふぅ……ふぅ……よしっ!」

なのはが玄関のドアノブに触れかけた時。

―ガチャ!―

「なのはの気配……」

玄関が開かれ、そこからフェイト・T・ハラオウン(元、テスタロッサ)が顔を見せた。

「わっフェイトちゃん!?」

なのはの驚く顔を見たフェイトは小さく笑う。

「プ、なのは驚きすぎ……」
「だ……だって急にフェイトちゃんが顔出すんだもん」
「ふふっ……なのは可愛い」
「……なにしてるんだか」

二人のやりとりを見ていたフェイトの義兄、クロノ・ハラオウンが苦笑しながら、フェイ
トに声をかける。

「そろそろ行かないとじゃないのか?」

クロノはフェイトの腕時計を見る。
その視線に気付いたフェイトは時計を見ると……。

「……なのはゴメン、走るよ!」
「ふぇ!?」
「兄さん行ってきますっ!」「行ってこいっ」
「まってよフェイトちゃん〜!」
「ふぅ……騒がしい妹だな」











―飛行機内―

「そういえばフェイトちゃん、何処に旅行するの?」
「このパンフレットに乗ってるから、これなのなにあげるよ」

なのなにフェイトが、今回の旅行先の情報が乗ってるパンフレットを差出し、なのなはそれを早速開く。

「ありがとうフェイトちゃん、……うんうん……初音島二泊三日旅行?」
「うん、絶対楽しいと思うよ!」

なのながフェイトに聞くと、フェイトからまさに楽しみそうな返事が返ってくる。

「ふふっ……フェイトちゃんってば」

クスクスと、苦笑するなのは。

「な〜の〜はっ!笑うなんてひどいよっ!」
「あははっごめんねフェイトちゃん」
「ぅ〜……」

―ポコポコ―

「あ、ほらフェイトちゃん、窓の外、綺麗だよ」

―ポコポコ―

「もう少しで空の旅終わりかなぁ?」

―ポコポコ―

「痛いよフェイトちゃん〜……」
「なのはのいじめっこ……」









そのころ。

AM:11:30、ハラオウン宅。

「フェイトちゃんとなのはちゃん何処にいったんやっ〜!?
今日は用事あったんやで〜」
「まったくだ、本日はテスタロッサと勝負の約束をしていたのだが……」
「ちょっと待て二人とも!
そんな恐い目をするなっ!」

なのは、フェイトが初音島二泊三日旅行に行ったフェイト宅に訪問していた、
はやて、シグナム両名にクロノは尋問されていた。

「あいつらはいま飛行機内だって……」

「となると、テスタロッサと高町は何処か旅行に行ってるか」
「そうなる」
「…………」
「ど、どうした八神?」

怒りが限界の如く、肩をわなわなと震わせるはやて。
そして……。

「ひっどいわぁ二人ともっ〜〜!!許さへんでっ〜〜!!」












その日、ハラオウン宅周辺に八神はやての絶叫が響いたとの噂が広まったのだった。










―同時刻、飛行機内荷物置場―

―ガサゴソ、ガサゴソ―

誰もいないはずの荷物置場内にて、なのはの荷物から物音。

「ぷはぁ!」

突如なのはの荷物から顔を出す謎の物体…………ではなく、それはフェレットになり、
なのはの荷物に侵入していたユーノ・スクライアだった。

「ぁ〜苦しかった、なのは驚くかな?」

ユーノがクスクスと笑う中、飛行機は初音島へと迫っていた。












―PM:15:00.初音島空港―
「やっと着いたねなのは〜」
「うん、凄く広いね〜」

二人は辺りを見回しながら、今回の旅行にて着いてくる案内人が待っている場所へと向
かっていた。

「……ぁぃたっ!」

何処かから声、フェイトは辺りを見回しながら、
『何処かで聞いた声なようなっ?』
と言うが、なのはは鞄を見ながら
『もしかして……』
と呟く。

「フェイトちゃん〜ごめんね、おトイレに行ってくるね〜」

フェイトはなのはの表情を見て、さっきの声主を理解、その光景を苦笑しながら見つめた。













―女子トイレ内―

「なのは怒ってます……?」

鞄から、おそるおそると震えながら姿を現すユーノ。
なのはは、微笑みながら、手をユーノに伸ばす。

「大丈夫だよユーノくん〜!?」

そしてユーノの頬を、きゅっと掴む。
いかにも、なのは怒ってますと言わんばかりであった。
「私、すっごく怒ってないからっ」
「いひゃい!いひゃい!」
「もぅ……ユーノくんってば、黙って着いてきちゃって、もしばれたら大変だよ!?」
「……だって、最近なのはと話す機会少なくなって、なんていうか寂しかったんだよ……」

ユーノは頬を赤くしながらなのはに理由を言うと、ユーノの熱意が伝わったのか、
なのはの頬まで赤くなっていく。

「ちょっ……ユーノくんってば、そんな事をこんな場所で言わないでよっ〜!」
「ぁごめんごめん、興奮しちゃって」

あはは、と笑うユーノ。

「とにかくっ私が良いよって言うまで鞄から出ないでね!」
「了解なのは」









PM:15:10―初音島空港入り口前―

「本当に来るんですかお姉ちゃん?」
「うん、だって先生からのお願いで、『初音島二泊三日旅行』の案内人を頼まれたんだもん、
しっかり待ってなきゃ♪」
「や、ですからどうして私まで案内人役しないとなんですかっ!」
「だって暇って言ってたじゃない」
「はぁ……かったるぃです」

二人の少女の内、一人の少女がいかにも、かったる、という仕草を見せていた。

「もぅ〜……ぁ、あれじゃないっ?あの旅行鞄持ってる女の子二人」

二人の少女、なのはとフェイトをみつけたもう一人の女の人がなのは達に初音島二泊三日
旅行ペナントを掲げ、目印にする。

「なのは、あれじゃないっ?」
「わっ本当だっ」

なのはとフェイトはそれを目印に、とたとたと駆け寄ってきた。

「あの、初音島二泊三日旅行の案内人さんですか?」
「そうですよ♪
今回お二人の案内人を務めさせてもらいます朝倉音姫ですっ。
こちらは私の助手の由夢ちゃん、私の妹です」

早速、見事な案内人っぷりを演じる音姫。
それに対し、由夢はというと……。

「(……少し恥ずかしいってばお姉ちゃん)」
「(なに言ってるのよ由夢ちゃん〜お姉ちゃん一人じゃ大変なんだよぉ〜……)」

少し恥ずかしいのか、そわそわしながら音姫にコソコソと話していた。

「えっと……、私は高町なのはです。
こちらは私の友達、フェイトちゃんです」
「フェイト・T・ハラオウンです、宜しくします」

「コホン、では改めて、ようこそ初音島へ♪
まずは一日目の観光地、初音島水族館から二人を案内させて頂きますね」












―初音島水族館内―

「こちらに見えますのは、初音島水族館名物の○ンボウでございます〜」
「ふわっ〜……綺麗〜」
「初めて見るねっ……こんな色した○ンボウ」
「や、私たちは見慣れてますけど」

なのは達の目の前にある水槽内にいるマ○ボウは……なんと色が、桜色という、なんとも
珍しい生きものであった。

「どうですかフェイトちゃんなのはちゃん。
この初音島水族館名物○ンボウは?」
「はいっ見て凄く感動しました」
「こんなマ○ボウ初めてです〜!」
「お二人とも、そこにお土産コーナーありますから、お土産を買ってみてはどうですか?
ちょうど桜色○ンボウもいますですし」

由夢が何気なく言うと、二人は……。

「「はいっ!!」」

見事な迄にシンクロしていた。
そして二人がお土産コーナーで商品を見ているのを確認すると、
由夢は溜め息を吐き、小さく呟いた。

「ふぅ……かったるぃです」
「もぅ由夢ちゃんってば、いつもそうなんだから〜」
「やっいつもじゃないです」
「ホントかなぁ〜?弟くんと一緒にいるといっつも言ってるのにね」
「あれは……たまたまですよっ」
「ホントに〜?」
「ぅ……お姉ちゃん意地悪だよ」
「あはは、ごめんね由夢ちゃん」

音姫、由夢が話してる頃……。

「ぁこれ、すずかちゃんとアリサちゃんに似合いそう〜これも買おうっと」
「母さんとお兄ちゃんのお土産はこれで良いから、後はアルフとシグナム達のを……」

お土産コーナーに居据わる事一時間……。
暇になった由夢と音姫も、なのは達と一緒にお土産コーナーを回っていた。

「ぁこれ兄さんに似合いそう」
「これを弟くんに〜!?
絶対こっちが良いってば〜!」
「や、兄さんの鈍感を考えるとこれが一番ですって」
「うーん、私たち用の何買うフェイトちゃん〜?」
「えっと、これは?」
「うーん……それは逆にはやてちゃんに似合いそうかもっ?」












―PM:8:00.初音島旅館前―

「はふぅ……疲れたぁ〜」

なのは達が水族館から出た後、すっかり夜きなっており、
一同は今回の宿泊先である初音島旅館へ泊まる事になった。
夕飯を食べ終えたなのは、フェイトは二人の部屋に行き、
なのははベットの上に思いっきり寝転んだ。
ちなみにフェイトは、
『汗かいたからシャワー浴びるね』
と言い、お風呂場にてシャワーを浴びている最中だ。

「……なのは〜、もう出ていい?」

バックからユーノの声。
しかしなのはの返事は来ない。
バックから顔を出すユーノ。

「なのは?」

ベットを見るとなのはは、小さく寝言をたてながら眠っていた。

「すぅ……」

ユーノはフェレットモードから人間モードへ切り替える。
そして眠っているなのはに毛布を被せる。
そして……。

「男であればする事は一つ……」

その後…………。
なのはに顔を近付けていたユーノがフェイトに目撃された事は言うまでもなかった……。










―後編へ続く―











―おまけ―

「なぁ……はやて」
「どないしたんヴィータ〜……?」
「今日のはやて……こわ」
「ど・な・い・し・た・ん?」
「ひぃぃぃ!はやてがっ可笑しくなったーー!!」
「ふふふ……なのはちゃんフェイトちゃん、ウチを置いて行ってもうたこと……後悔しても知らへんで〜」
「ぉぉぉぉぃシグナムっ!
はやてを止めてくれってー!」
「主はやて……そこらへんで」
「ふふふふふふっ…………」
「「「「…………」」」」

この日、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラらが、半壊したはやてを
止めれるはずがなく、はやて家に重ぐるしい雰囲気が出続けたのだった…………。











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―後書き―

sibahara(s)
八神はやて(は)
シグナム(シ)
ヴィータ(ヴ)

s:えーと……初リリカルなのは、及び、初クロスオーバー小説を書きましたsibaharaです。

は:ふふふっ……(凄く暗い)

s:えー……一体なにが?

シ:作者の責任だ

s:なぜにっ!?

ヴ:はやてを元に戻せー!

s:……逃げる!

は:ヴィータ〜シグナム〜ザフィーラ〜やってよしやっ!
よくもウチを仲間外れにっ〜(ぁ

シ:了解した、我が主はやて!

ヴ:よくもはやてをー!

ザ:守護獣の名にかけ、必ずや!

一分後

s:ごはっ!!(逃げたが、ザフィーラに噛まれ、シグナムのレヴァンティンに抑えられ、
最後はヴィータのアイゼンでトドメ)


シ:作者の代わりだが、感想があれば是非掲示板へ。次回も読んでもらえれば泣いて喜ぶらしい。
では。



管理人の感想


なのははいいアニメ(マテ
D.C.Uは未プレイですが、なのははサンステまで買ってるのでおっけーです。
それにしても、はやてちゃんハブられてて…・゚・(ノД`)・゚・
そんなはやてちゃんに巻き込まれる守護騎士達w
強く生きろ(マテ
あと、見つかったユーノはどうなったんでしょう…
ここは期待通りザンバーで抹s(ry

後編も期待しています!




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