姫百合姉妹の新しい日常 第4話
「貴明、おはよ」
「貴明〜〜」
「おはよう珊瑚ちゃん、瑠璃ちゃん」
朝、俺たちはいつものの待ち合わせ場所でで二人に挨拶をして、学校に向かうことにする。
(当たり前だけど、珊瑚ちゃん、瑠璃ちゃんに両腕を捕まれながらね……、
登校中に皆の視線が痛く感じましたよ……。)
「ほな、昼休みにウチと瑠璃ちゃんのクラスで食べようなぁ〜〜☆」
「わかった。珊瑚ちゃんと瑠璃ちゃん、勉強頑張ってね」
「了解やぁ〜☆」
「あ、ありがとな貴明」
珊瑚ちゃん、瑠璃ちゃんの教室前でそう言って、二人は自分の教室に入っていく。
俺は自分の教室に急いで向かった。
時間は進み、早くも四時間目終了……。
俺は購買部でパンを買ってから約束どうり、珊瑚ちゃん、瑠璃ちゃんのクラスに向かっていた。
そして、二人のクラスに近づいた時だった。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
突然、瑠璃ちゃんの叫び声が聞こえた。俺は急いで二人の教室に入った。
「瑠璃ちゃん!!」
教室に入ると瑠璃ちゃんの元に駆け寄る。
「た……貴明、お弁当がぁ、お弁当がぁ……」
瞳に涙をためながら、瑠璃ちゃんがそう言ったので、お弁当を見るとそこには……。
「おかずがホラーになってるぅーー!!」
……確かに、おかずがホラーになってるね。
ハンバーグなどのおかずが骸骨の顔などに……まさか、これを作ったのって、……珊瑚ちゃんかぁ!?
「瑠璃ちゃん、ちゃんと全部食べてな〜☆。」
「あうぅぅぅ〜〜〜、さんちゃんのいじわるぅぅ〜〜。」
困っている瑠璃ちゃんはふと、俺の手元にあるパンに視線が当たる。
「貴明、お願いやぁ!!そのパンとこのお弁当を交換してぇ!!」
「え!?でも……そのお弁当、珊瑚ちゃんかイルファさんが瑠璃ちゃんのために作ったんだから、
璃ちゃんが食べないと。」
「うぅぅぅ〜〜……。」
泣きそうな顔になる瑠璃ちゃん。
一年前だとここで『貴明のアホぉぉ!!』
って、言っていたけど一年も過ぎるとなんて言うのかな?。
少し楽しみにしながら、瑠璃ちゃんを見ていると、とんでもないことを言ってきた。
「じゃあ、キスでもなんでもしてあげるからお願いやぁ〜!!」
な、なんてこと言うんだぁ瑠璃ちゃんーー!!
「あの、瑠璃ちゃん、凄く恥ずかしいんだけど。」
「やっぱり……だめなんやな。」
落ち込んでしまう瑠璃ちゃん。俺は瑠璃ちゃんのそんな姿を見たくないので、俺は瑠璃ちゃんにこう言った。
「わかったよ!食べるから、落ち込まないでよ」
「ホンマかぁ、ありがとな貴明!!」
瑠璃ちゃんがお弁当を差し出して来たので、俺はパンを瑠璃ちゃんに渡す。
「ほな、さっそく食べようなぁ〜」
珊瑚ちゃんがそう言ったので、俺達三人はお昼ご飯を食べることにした。
お弁当自体は美味しかったけど、このお弁当を作ったのは、珊瑚ちゃんだったのは味でわかった。
そして、珊瑚ちゃんがホラー弁当を作った理由は、
瑠璃ちゃんが作った唐辛子入りの卵焼きが原因と珊瑚ちゃんが言っていて、つまり。
珊瑚ちゃんは瑠璃ちゃんに仕返しをしたかったらしい。
それを知った瑠璃ちゃんは珊瑚ちゃんに必死に謝ったのであった。
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<後書き>
今回のSSは、ホラー弁当を出してみました。瑠璃ちゃんにホラーは効果的でありました。
では、このSSを読んで下さいまして、ありがとうございました。
感想を頂けると非常に嬉しいです。では!
<管理人の一言>
ホラー弁当とは…何とセンスの高い弁当なんだ!
そりゃあ、瑠璃ちゃんにとっては地獄以外の何物でもないよね…
瑠璃ちゃんに合掌。
イルファさんが関与しているかが気になるところです。
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