姫百合姉妹の新しい日常 第6話












「なにをしてたん、このみ……」

このみが恐らく貴明にキスをしていたのを見たウチは、
このみに近づくとこのみは脅えているように後ろに下がった。

「まさか……貴明にキスをしたんか」
「えっと……その」
「言いたい事ははっきりと言いや!」

ウチがこのみにそう言うと、このみは小さな声で言った。

「そうだよ、タカくんにキスしたよ……でも、どうして、このみからタカくんを奪うの……」

一瞬ウチはこのみがなんの事を言っているのかわからんかった。
ふと、このみを見るとこのみの瞳から涙が流れていた。

「こ……このみ?」
「ずっと前からタカくんのことが好きなのに……どうして瑠璃ちゃん達がタカくんを……
このみはタカくんのことが大好きなのにぃ!」

このみが突然貴明の部屋から逃げ出す。
ウチがこのみを追い掛けようとすると……。

「待ってくれ!」

後ろから声、後ろを振り向くとそこには貴明が起きていた。

「た……貴明、いつ起きてたん」
「……瑠璃ちゃん、俺知らなかった……このみが俺の事を好きだった事に……」
「た……貴明」
「瑠璃ちゃん……珊瑚ちゃん達にこのみを探すのを手伝ってくれるように知らせて」
「了解や、電話借りるな」





数分後……。
珊瑚ちゃんと合流した俺達四人は、河原付近このみ探索を瑠璃ちゃん、イルファさんに任せて、
俺と珊瑚ちゃんは商店街付近にてこのみを探す事にした。

「にしても貴明、なんでこのみは貴明に好きって前から言わんかったん?」
「それは……俺とこのみ、雄二、タマ姉が幼馴染みだからだと思うんだ、
それに……俺は今までこのみを妹みたいに見ていて、このみもそれを知っていたから」
「そうやったんか〜、でもウチは、好きやったら、好きって言えばええって思うなぁ☆」

確かに、珊瑚ちゃんの言う通りかもしれないと俺は思った……。

「それにしても、このみ……いないなぁ」

あれから数十分が経ったけど、珊瑚ちゃんの言う通り、このみを見つける事が出来ない……。
もしかして、河原辺りを探している瑠璃ちゃん、イルファさんが見つけるいるかもしれないな。

「なぁ貴明、瑠璃ちゃんがこのみを見つけたちゃうんかな?」

珊瑚ちゃんが俺が考えていた事を言ってくる。

「もしかしたらね、でももう少し探そう」
「そうやな……」

その後、何度もこのみを探したけど、見つける事が出来ない。
そこで俺と珊瑚ちゃんは河原へ移動することにしようとしたその時だった。

「あれ〜〜?貴明、あれ……このみちゃうん?」
「えっ!?」

珊瑚ちゃんがこのみを見つけたらしく、珊瑚ちゃんの目線の先を見てみると……そこには
物陰に隠れているこのみの姿があった。
このみの目線の先には、イルファさんがいた。

「よし……珊瑚ちゃん、後ろから捕まえるよ」
「うん」

俺と珊瑚ちゃんはこのみに見つからないように、このみに近付いて……肩をつかんだ!

「このみ!!」
「あっ!た……タカくん」

大声でこのみに言ったので、イルファさんが俺達に気付いてこっちに向かってくる。

「このみさん……此処にいましたのですね」
「なぁこのみ……話が」

俺がこのみに朝の事を言おうとした時だった。

「ごめんなさい!!」

急に言いだした。

「ごめんなさい珊瑚ちゃん!!でもこのみも、タカくんの事が……大好き……だから」

このみは涙目になりながら珊瑚ちゃんに謝ると、珊瑚ちゃんは……このみの頭に手を乗せて言った。

「泣いたらあかんよ、ウチは別に大丈夫やで?
それに……このみも貴明の事、好き好き〜やったの知らんかったからウチも悪いんやから、謝る必要ないよ?」

珊瑚ちゃんがそう言うと、このみは、涙を拭いて言った。

「許して……くれるの?」

「もちろんや☆
これからも仲良くラブラブやぁ」
「うん!
あっ……そういえばタカくん、朝はごめんね……」

このみは今思い出したように言ってきた。

「別に俺は大丈夫だからこのみ」

まぁ……あの時は、これからどうなるのか心配だったけど、無事に仲直りして良かった。

「貴明?それにこのみにさんちゃんにイルファ?」

何処かから瑠璃ちゃんの声。
近く横断歩行の向こう側に瑠璃ちゃんがいた。

「「「瑠璃ちゃん!?」」」「瑠璃様?」

瑠璃ちゃんが横断歩行を渡って、俺達の所に来ようとした時だった。
ふと珊瑚ちゃんが大声を上げた。

「ん……?あっ!瑠璃ちゃん危ないぃー!!」

一瞬、珊瑚ちゃんが何を言っているのか解らなかった。
ふと横を見ると……猛スピードで突っ込んでくる車が見えた。
俺は考えるより先に体が動いていた。
気付くと、瑠璃ちゃんを助けるために瑠璃ちゃんの体を吹き飛ばしていた。

「た……貴明!?」

その瑠璃ちゃんの言葉を最後に、激しい衝撃と共に意識が遠くなっていった……。














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<後書き>
えっと、今回のSSですが……このみから始まって、貴明が大変なことになってしまいました……。
さて次回ですが、次回で最終回になります。
では、このSSを読んで下さって有難うございます。
次回は事故にあってしまった貴明に注目を宜しくしますね。
ぜひ感想を頂けると非常に嬉しいです。
では次回をお楽しみに。


<管理人の一言>
無事にこのみと和解できたな〜…
って貴明!?Σ(´Д`lll)
此処にきて衝撃の事件。
貴明の安否は次回持ち越しか!
最終回はどうなるんだ?



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